チビ猫の話 40 虹の橋
リボンが血尿をしたのだ
みるみる元気がなくなり、呼吸も荒く、ミルクを
全く飲まなくなった
ちょうど夏休みだった長男が、A病院に連れて
行ってくれた
診断は尿路感染症
注射と点滴をし、薬をもらってきた
このときのリボンは推定、生後2週間だった
一旦は元気になったリボンだったが、外出からの
帰りが遅くなってしまったある日、
帰宅するともう、虫の息になっていた
翌日、再び病院に連れて行ったが、
今日がヤマでしょう
と...
そして、その日のうちに、リボンは虹の橋を
渡って行ってしまった
生後たったの一ヶ月で
母猫は、リボンが育たない子だってわかって
いたのだろうか
だからリボンだけ、置いて行ったのだろうか
家族みんなの心に、ポッカリと穴が開いた
ようだった
次男は、寝ても覚めても泣いていた
私も、リボンの苦しそうな様子がずっと
頭から離れず、次男と写真を見ては悲しんだ
そんな思いを二度としたくない、と思って、
琵琶丸が来たときに名前もつけず、
可愛がらないように、淡々と世話を
したのだった
41へ続く~
by 白順